内分泌内科とは

内分泌内科イメージ

甲状腺・副甲状腺のホルモン異常による内分泌疾患、メタボリックシンドロームを中心とした高血圧、脂質異常による代謝性疾患を治療の対象としております。
甲状腺疾患には主に、甲状腺ホルモンの分泌異常をきたすものと甲状腺腫瘍ができるものの2つが挙げられます。当院では甲状腺ホルモンの測定や甲状腺自己抗体測定等により診断を行い、超音波検査で甲状腺、副甲状腺の大きさや腫瘍の合併の有無を確認することが可能です。
脂質異常症では、それぞれ個人が持つリスク因子を考慮した目標を設定し治療を開始することが重要となります。頚部の超音波検査にて動脈硬化の判定を行うことも可能です。

対応する疾患例

甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)、下垂体疾患(下垂体機能低下症、先端巨大症など)、高血圧症、高コレステロール血症、高脂血症、肥満症、副腎疾患、メタボリックシンドローム、二次性高血圧症(内分泌性高血圧症)、尿酸代謝、骨代謝(骨粗鬆症)

バセドウ病と橋本病

甲状腺の病気の代表的なものとして、バセドウ病と橋本病が挙げられます。
バセドウ病と橋本病はどちらも自己免疫疾患に分類される病気です。通常、免疫(抗体)は細菌やウイルスなどの外敵を攻撃する役割を持っていますが、何らかの原因で誤って自分の体を攻撃してしまうことで発症します。

バセドウ病

バセドウ病は、抗体が甲状腺細胞を刺激し、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。その結果、甲状腺機能亢進症を引き起こします。妊娠・出産・ストレス・感染症などが発症のきっかけになることがあるとされていますが、根本的な原因は不明です。
症状としては、頻脈、体重減少、手指の震え、多汗、イライラしやすい、下痢などがみられます。
バセドウ病の治療としては、薬物治療(抗甲状腺薬)、アイソトープ治療(放射性ヨウ素を使った治療)、外科的治療(手術)が挙げれます。

橋本病

橋本病は、抗体が甲状腺細胞を破壊し、甲状腺ホルモンの分泌が低下することで発症します。慢性甲状腺炎とも呼ばれます。誘因として妊娠・出産・無機ヨウ素の過剰摂取などが挙げられますが、根本的な原因は不明です。遺伝的な要因も影響し、家族歴(母から娘への遺伝など)がある人に多いとされています。
主な症状としては、疲れやすい、寒がりになる、体重増加、便秘、むくみ、うつ症状などが挙げられます。
橋本病の治療としては、甲状腺ホルモン補充療法を行い、不足したホルモンを補うことで症状を和らげます。